尊いこと。

喫茶店で、温かいお水が出てきた。それを飲んで、ほっとする昼下がり。
最近はもやもやした感情がずっと渦巻いていて、なんだかパッとしない。隣でビジネスマンが仕事の話を始める。あまり気にしなくなった自分は、俗世から離れているのだなあと、感じる。
なんだかんだで日記やエッセイ、小説を書き始めてから半年ぐらいが経とうとしている。正確には書くこと自体は高校生の頃から好きだったのだが、本格的に執筆を軸にして生きていこうと決めたのはここ最近のことだ。
喫茶店のお姉さんは、「いっぱいあげたいから。」と言って少しマグカップの下の皿にコーヒーが溢れたら取り替えてくれる。優しい。このひっそりとした喫茶店にも歴史があって、当たり前だけど隣のビジネスマンにも人生がある。
なんか、人生が浮いてしまっている気がする。それでも、何かをする気にはなれない。何もしないまま、それでも書き続けて生きていくのだろうと思うと、不安な気持ちと、まぁそれもいいか、という気持ちが混ざって不安定になる。何も気にせずに書けたらいいのだけど、そういうわけにもいかない。
きっと今日は、雨だからだろう。さっきわんこのことを連れてマンションの出口まで行ったが、まだ止んでなくて、泣く泣く帰宅した。それで少しわんこもテンションが下がっていて、自分も気分が落ち込んでしまったのだろうか。雨はやはり、嫌いだなと思う。
タバコを一本吸い終える。今日は気分が上がらない日だと、すぐに諦めることができればいいが、一日一日を大切にしたいという気持ちから、ただの一日で終わらせることに少しやるせない気持ちを感じる。
書き続けるというのは、案外苦しさも伴うが、逆に清々しさもある。こうして自分の思いの丈を曝け出すことができるのは、文章ならではだな、と思う。喫茶店から帰ったら、小説を読もうと思った。
こういう時に、喫茶店で出された温かい水が心に沁みる。些細な優しさが、誰かを救うことがある。別に誰かを救いたいわけではないが、なんとなく誰かに読んでもらいたいと思って、書き続けている。
書いている人全てに、人生がある。それが文字で起こされていて、同じ空気を吸える。それは、尊いことだなと思う。