この街が好き。

昨日散歩しているときに見つけた花壇の花が、蕾から出て綺麗な黄色い花を咲かせていた。今日は9時ぐらいでもだいぶ暑く、少し日陰にいたその花は、悠々と咲いていて、なんだかいいなと思った。

わんこと暮らし始めてから、毎日散歩に行っているのだが、だいたい同じルートを通るので、花が咲いた、花が枯れた、ということに自然と気付ける。散歩道の最初の方に咲いていた、マンションの前のヒルガオは、1日でしゅんと花を閉じていた。

散歩の途中でいくパン屋で見かける人も、だいたい同じだ。あ、今日は暑いのにニットを着ているお母さん、パン屋のシフトに出勤する、半袖のTシャツを着たお姉さん。色々な人の毎日が見られて、わんことの散歩は楽しいな、と思う。

道に落ちているタバコ、今日は少なかったな、今日はラムネの袋のゴミがあったな、そんなことにも気づく。

街を愛する、ということがわからなかったけれど、なんだか最近、わかった気がする。

南麻布の街に住み始めて、もうすぐで1年が経つ。日が進むにつれて、この街がどんどん好きになっている。きっと、わんこが来てくれなかったら、僕はこの街を愛することができていなかったと、思う。

知り合いの写真展に行こうと思ったけれど、結局はやめて、家でのんびりと執筆をしよう、と思えるのも、この街の空気にずっと触れていたいから、なのかもしれない。

この街は静かで、上品で、それでいて暖かい。

自分の住んでいる街が好きになったことは、今までなかった気がする。